2025.11.04

間接照明のある暮らし

#快適な住まいづくり #暮らしの工夫
間接照明のある暮らし

住まいの快適さを決める大きな要素のひとつが「光」です。

天井の中央に一灯の照明があるだけの空間と、壁や天井をやわらかく照らす間接照明がある空間。

そこに生まれる”雰囲気の違い”は、大人になればなるほど敏感に感じ取れるものではないでしょうか。

それは住み始めた頃から、時間が経過するとともにライフスタイルや住まいへの価値観が変わっていくこともあるかと思います。

ただ便利なだけでなく、自分の感性に合う落ち着きや安らぎ、美しさを求めて住まいを変えていく選択肢のひとつとして、「間接照明」を取り入れたリフォームをおすすめします。

 

間接照明のある暮らし

間接照明は、壁や天井といった”面”を照らします。

光が反射してやわらかく広がることで、奥行きが生まれて実際の広さ以上に空間が広く感じます。

一方、天井に取り付けるシーリングライトは、照らされた床面まで距離があり、光の強さも減衰してしまいます。

しかし間接照明は、反射面が近く、明るさ感じる場所が増えるため、照度以上の明るさを感じることができます。

また、光源が直接目に入らないため、グレア(眩しさ)を抑えられるのもポイントです。

 

間接照明がもたらす暮らしの余白

間接照明の魅力は、光そのものを見せるのではなく、光が反射して生み出す陰影を楽しめるところにあります。

まぶしさのない光は目に優しく、夜のリビングをホテルのラウンジのような落ち着いた空間に変えてくれます。

 


Point 1.テレビ背面に仕込むことで、画面の光が柔らぎ、目が疲れにくくなる

Point 2.天井の一部に照明を隠し、光が天井を照らすことで開放感が生まれる

Point 3.足元やカウンター下に仕込めば、必要な明るさだけを確保しつつ雰囲気を崩さない


 

照明は、明るく照らすための機能だけでなく、気分を整えるための道具でもあります。

一日の終わり、ダウンライトを消して間接照明だけで過ごす時間は、心と身体をゆっくり休ませるスイッチにもなるのです。

 

住まいの質を変えるリフォーム

間接照明は新築だけのものと思われがちですが、リフォームでも十分に取り入れることができます。

 


Point 1.キッチン吊戸棚収納を間接照明付きの飾り棚に変える→家事をする場所にお気に入りの器や植栽を飾れる「見せる収納」が生まれる

Point 2.リビングの天井に下がり壁を作り、コーブ照明を仕込む→天井面が照らされ、空間に奥行と広がりを演出

Point 3.テレビボードにコーニス照明を仕込む→壁を照らして、落ち着いた印象に変わる


 

明るさよりも光のバランスが快適さをつくる

部屋全体がただ明るいだけでなく、必要な場所に必要な光を届けることが大切になります。

 


Point 1.本を読むときにはタスク照明

Point 2.くつろぐ時間は、間接照明で照度を落とす

Point 3.廊下や寝室は眩しくない足元灯で安らぎと安心感をつくる


 

光を点で考えるのではなく、層で重ねることで暮らしのシーンごとにフィットする環境が整います。

 

 

暮らしを演出できる住まいへ

インテリアの雰囲気をよくするのは家具でもなく、壁紙でもなく、実は「光」の存在です。

同じ空間でも照明の当たり方ひとつで、家具の質感も空間の奥行も驚くほど変わります。

また、間接照明は大人の住まいの楽しみ方を広げてくれるリフォームの要素でもあります。

暮らしを整えるだけでなく、暮らしを演出するという視点を与えてくれます。

 

まとめ

家は、建てたときが完成ではなく、暮らしながらアップデートする場所です。

便利さだけでなく、心地よく生きるための質に目を向けることも大切なポイントになってきます。

リフォームで叶えられる光のデザインから、これからの暮らしにやさしい余白をつくることができます。