快適に、すっきり暮らす収納
 
              暮らしの中で「なんとなく片付かない」、「すぐに散らかってしまう」と感じることはありませんか。
実は、収納の”量”よりも”場所と使い方”が合っていないことが、片付かない原因になっていることが多いのです。
リフォームや全面改装のタイミングは、暮らしに合った収納を見直すチャンスでもあります。
動線や使うシーンを考えながら収納を計画することで、見た目も気持ちもすっきりとした空間が生まれます。
動線に合わせた収納で、家事がスムーズに
収納を考えるときのポイントは、使う場所のすぐ近くにしまうことがポイントです。
たとえば玄関なら、靴だけでなく、コートや帽子、折りたたみ傘、掃除用具など、
「出かける」・「帰る」の動作に関わるものをまとめて収納できると便利です。
家族ごとにロッカーのようなスペースを設けると、朝の支度もスムーズになります。
キッチン周りでは、調理動線に沿って調味料や調理器具、ストック類を配置。
たとえばコンロ脇にはスパイスを、シンク下には掃除用具を、背面のカウンター下にはストック類など・・・
動きに合わせて収納が配置されていると、家事の流れがぐっと楽になります。

造作収納で、空間をすっきり見せる
既製品の収納家具は便利ですが、壁や梁のかたちにぴったり合わず、微妙な隙間ができてしまうこともあります。
リフォームでは、空間に合わせてサイズや高さを調整できる造作収納がおすすめです。
たとえば、リビングのテレビボードに合わせて壁面いっぱいに造作して、配線もすべて内部に隠す。
キッチン背面には家電の大きさに合わせたカウンター収納を計画する。
壁厚を利用したニッチ収納や、廊下の一部を利用した埋め込み棚など空間にフィットした収納を設けると見た目もすっきり整います。
暮らしの変化に対応する可動棚
家族の成長やライフスタイルの変化に合わせて、収納の使い方も変わります。
子供の持ち物が増えたり、在宅ワークのためのスペースが必要になったり、成長とともに保管する物が増えたり・・・
リフォーム時に可動棚を採用しておくと、しまう物のサイズが変わっても柔軟に対応できます。
将来的に棚を追加できるよう、壁の下地を補強しておくのもおすすめです。
変えられる収納を計画しておくことで、長く使える住まいになります。
見せる収納と隠す収納を使い分ける
すべてを隠してしまうと生活感はなくなるけれど、どこか味気ない雰囲気になりがちです。
一方で、出しっぱなしにすると雑然とした印象になります。
そんな時は”見せる収納”と”隠す収納”を上手く組み合わせるとこなれた空間に変わります。
お気に入りのオブジェクや器、グリーンなどを飾るオープン棚は、暮らしの風景を豊かにしてくれます。
逆に、掃除用具や日用品など、生活感の出やすいものは、扉付きの収納や見せるカゴに入れておく。
扉の面材やカゴも床材や壁の色と合わせると空間全体がまとまり、デザイン性も高まります。

適量収納で心地よく暮らす
収納のリフォームをきっかけに”持ち物を見直す”ことも大切です。
使っていないものを手放し、今の暮らしに本当に必要なものを厳選する。
そうすることで収納にゆとりが生まれ、出し入れの手間も減り、自然と整った暮らしができます。
収納からはじまる、心地よい暮らし
収納が整うと、家の中の動きがスムーズになり、片付けも苦にならなくなります。
見た目がすっきりするだけでなく、暮らしの流れそのものが軽やかに変わります。
それが、収納リフォームの本当の価値です。
リフォームや全面改装を考えるときは、間取りと同じくらい「どこに、どんな収納があるか」を意識してみてください。
暮らし方に寄り添った収納計画が、毎日をもっと快適に、そして穏やかにしてくれます。
 
        